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トーナメント / 2019年03月31日
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JBマスターズ開幕戦3位!

JBマスターズシリーズとは

JBにはTOP50を頂点とするヒエラルキー構造が存在する。JBマスターズシリーズはTOP50の下、セカンドカテゴリーに位置し、TOP50昇格を狙う選手にとっては登竜門であり、フルタイムプロではない選手にとっては継続的な参戦が可能であり、なおかつ全国トレイル方式(河口湖、三瀬谷ダム、霞ケ浦、野尻湖の4カ所)、複数日程(2デイ試合)というフォーマットの頂点である。現役TOP50選手も10名程度はマスターズシリーズに参戦しており、彼らにとっては試合勘の維持やTOP50参戦権利の保険的な意味合いもある。なお、プロトーナメントを標榜する団体は日本にいくつか存在するが、明確なヒエラルキー構造を持っているのはJBだけである。

2019マスターズ1-1

マスターズはトップアマ、フルタイムプロ、現役TOP50選手など立場の違う多くの選手がエントリーする。参戦20年以上のベテランから20代の若手までが競う、JBの中核カテゴリーである。

 

開幕戦の持つ意味

マスターズシリーズは120名程度がエントリーし、各試合の優勝および年間成績を争う。年間成績1位にはJB4大タイトルの一つ、 Angler of the year (A.O.Y.)

の称号が与えられる(残りはTOP50チャンピオン、クラシックウィナー、ELITE5ウィナー)。年間成績上位者(20位以内程度)は翌年のTOP50参戦権利を得ることが出来るし、クラシック参加権利も年間成績(15位程度)によって決まるため、参加選手が年間成績を意識するのは当然の流れである。とりわけ、開幕戦の河口湖戦は全4戦で争われるマスターズシリーズにおいて、単に年間の1/4試合という意味ではなく、もっと重要な意味を持つ。河口湖戦は湖の状況としては冬が明けきれない3月に開催されるため、超タフコンデションな試合になることが多く、2日間を通じて釣ってくる選手が20人に満たない場合も珍しくない。年間成績は各試合の順位に付与されるポイントの累計で争うのだが、ノーフィッシュの場合は参加点(5点)しか獲得できない。対して優勝者には130点、2位には129点・・・と与えられていくので、仮に20人しか魚を検量することが出来なければ、20位の獲得点数は111点、21位以下(ノーフィッシュ)の選手は一律5点となり、年間成績ではいきなり100点以上のビハインドを課されてしまうのだ。つまり、開幕戦をノーフィッシュで終えることは即ち事実上の年間優勝争い脱落を意味し、残り3試合のモチベーションを別の形に振り分けなくてはいけなくなる。開幕戦は全4試合中の1試合ではなく、非常に重たい意味を持っていると言えるだろう。

 

河口湖戦を乗り切るために

私は一昨年、昨年と幸運にも2年連続で鬼門の河口湖で魚をキャッチすることに成功している。一昨年は赤のバイブレーションのスローロールで1700g超を、昨年はジグヘッドリグで1900g超をいずれも大会初日にキャッチして最終的に上位フィニッシュに成功した。もちろん、それぞれの試合に際してプラクティスも行ったし、策をめぐらせて辿り着いた答えが魚であったことに間違いはないのだが、再現性があるかと言われればそれはなかなか難しいものがあり、マグレと言われても完全に否定できないものがある。しかしいずれの魚も「釣る!」という強い信念、諦めない心が釣らせてくれたのもまた事実であり、この時期の河口湖戦を乗り切る最大の秘訣はそこにあるような気がしている。

 

初日の咆哮

さて試合に話を戻そう。前日プラを予定通りノーバイトノーフィッシュで終えたわけだが、収穫はかなりあった。チェックした項目としては

1.残りウィードの存在

2.ワカサギの量とポジション

3.  ディープからフィーディング場へのあがり口

の3項目。3に関しては毎年試合開催されている河口湖なだけに、いまさら魚探かけをする必要もなく、数か所を候補に挙げることが出来た。1と2については前日プラで魚探でチェック。この時期にしては質のいいウィードがブレイクに絡む位置で生えており、3の条件に近い場所。2については、1が存在するブレイク近くのディープや沖の中層になるべく多くのワカサギが回遊しており、そのワカサギが時折ブレイクに接近するエリアが有望だと判断した。もちろん、ワカサギを追い回すバスの存在は皆無であり、あくまでもワカサギの存在がバスのスイッチを入れやすくするのではないか、という仮定に基づいた判断である。たとえノーバイトであっても試合に向けて好感触を得られたと感じられるようになったのは、最新魚探の恩恵と長年の参戦経験の賜物、かな。

 

初日のスタート順が抽選によりほぼ最後尾となった瞬間に、人気エリアである信号下、ピンスポットである鵜の島南岸などの溶岩岬は選択肢から除外。前述の条件からは多少外れるが、ジャークベイトやバイブレーションを巻いて勝負したい大石、ハワイ周辺については水温の上昇がカギになるし、いつでも入ることが出来るので昼以降の勝負で良し。となると残るは・・・。

昨年も貴重な魚をもたらしてくれた産屋岬から浅川へのストレッチを選択。何カ所かキーになる場所があるのだが、1の残りウィード、2のワカサギに関してはかなり好条件で、複数の選手が入っても許容できる広さがある。他の選手の行き先を確認したのちに、狙いのスポットへ入ることが出来た。

2019マスターズ1-2

初日は雨~雹~雪と人間にとって過酷な条件だったが、シーズン開幕戦初日ということで、気合十分。

 

WSS61Lに1.8gのジグヘッド+ポーク(長め)をセット。これは昨年の試合でき貴重な魚をキャッチしたタックルだ。ウィードを引っ掛けては外し、ブレイクに沿って落とし込んでいく・・・。わけだが当然簡単にバイトがあるわけもなし。周辺で釣れている気配もなく時間ばかりが淡々と過ぎていく。天気は朝から氷雨、霰、雹、吹雪と激しく変わり、もはや罰ゲーム?という状態。

「さすがにこのまま我慢は無理だな。」

ってことで、自分の中である程度見切りをつけるためにも、ハードベイトで巻きまくりのランガンを行うことに。

この行動に移ることが出来るのは、この試合が2日間で1匹でも釣ればOKという試合になることを理解しているからだ。つまり初日にゼロでも焦る必要はないし、初日に釣れればそれは即ち2日目は優勝争いをするということでもある。だからこそ自分の手駒を確認する、あるいは未練をしっかり断ち切っておく必要があるのだ。

レンジ違いのジャークベイト、バイブレーションなどで目ぼしいエリアを2周ぐらいしてノーバイト。時刻は11時頃になっていた。前日プラでワカサギの動きに変化が感じられた時間である。風向きも少し変化したタイミングで再び朝イチのスポットへ入り直した。

ウィードへの引っかかり具合を軽くするために1.3gのジグヘッド+短めのポーク(GENKI ポークシャッド)をチョイス。操作感を考えるとロッドもより繊細なWSS59UL+でキャストする。入り直して10分ほどだっただろうか、シャローに点在するゴロタ岩とウィードの隙間にキャストしたリグをウィードに乗せてステイ。次にアクションさせようとロッドを操作すると岩に挟まってネガカリしたような感触。

「ん??」

リールを巻き本能的にフッキング動作をしたら鈍重な左右への首振りの感触が伝わってきた!

「!!!」

ロッドを最大限に曲げて巻きアワセを完了させると、大型のバスが浮上して水面に頭を見せた。

「でかい!」

そこからは強烈な引きに耐えながらボートをコントロールしてウィードのない沖へ誘導。ドラグワークとアラミドレインフォースメントによるブランクの粘りを信じてファイト。ネットインに成功したのはスーパービッグフィッシュ。

「よっしゃー!!」

アドレナリン全開、絶叫、ガッツポーズ!

「3キロくらいあるぜ!」

目測を大きく見積もったのは興奮し過ぎのご愛敬といったところだが、貴重な、そして期待以上のビッグサイズをキャッチしたことだけは間違いない。ラインを結び直す手が震えていたのは言うまでもない。

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雪が降りしきる中、貴重な魚をウェイイン。まさに値千金のビッグフィッシュだった。

 

初日は2728g(約55cm)/1匹で2位。112人の参加で釣ってきたのはわずかに13人。複数匹キャッチしたのは首位の伊藤選手のみ(4765g/2匹)。例年通りというか厳しさを増した感のある河口湖で、当然優勝を狙えるポジションであるばかりか、この試合そのものの上位フィニッシュはほぼ確定という、とてもリラックスして2日目に臨める結果となった。

 

2日目は何も起こらず。最終成績は3位

2日目は晴天となったが爆風が午前中は吹き荒れ、ライトリグを落ち着いて操るには厳しいコンディションとなった。試合のプレッシャーもあって魚を持ち込むことに成功した選手はわずかに4名(117名中)、2匹キャッチした本堂選手が3162gでトップ。私自身は初日のウェイトが効いて総合成績は3位となった。

2日間を通じてウェイインした選手は優勝した伊藤選手のみ、計16名が今試合で

順位が付いた(魚をキャッチ出来た)形となり、年間優勝争いは早くもこの16名に絞られた。その意味では私のキャッチした2728gのビッグバスは重さ以上の価値があったと言えるだろう。

 

https://www.jbnbc.jp/_JB2019/view_result.php?t_id=10080

 

タックルバランスが重要

今回貴重なバスをキャッチしたタックルは下記の通り。

ロッド:ワイルドサイド WSS59UL+ (レジットデザイン)

リール:ヴァンキッシュC2500HGS 

ライン:FC スナイパーBMS AZAYAKA 2.5lb. (サンライン)

リグ:1.3g ジグヘッドリグ+ポークシャッド(GENKI)

 

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WSS59UL+ :ショートレングスの操作性と相まって、ネコリグやジグヘッドリグなど操作系のライトリグにはとても使いやすい。

 

1.3gと小さいポークの組み合わせという、総重量がかなり軽めのリグをウィードに置いておく、あるいは軽く引っ掛けて、ほぐしてステイというような繊細な作業が求められた今回の試合。しかもヒットすればそれはとっても貴重で、かつビッグサイズの可能性が高い。圧倒的に長い釣れない時間を集中力を切らすことなく釣り続け、突然訪れるバイトを捉え、フッキングさせて、ライトラインをいたわりつつも確実にキャッチするには、完璧なバランスセッティングのタックルが求められる。

普段の釣りなら起こりえないバラシやラインブレイクが起きてしまうのがトーナメントという極限状態であり、それゆえロッド開発、アングラーとしてのスキル維持にトーナメントの現場は欠かせないのだ。

WSS59UL+は私自身、スモールマウスバスを相手に4インチワームの軽量ネコリグ(0.9g中心)に多用しているロッドだ。軽量リグを操作することに長けたロッドであり、やや張りを持たせたチューブラーブランクでティップが入り過ぎないアクションに仕上げてある。5’9”というショートレングスから得られる高い操作性と相まって、軽量ジグヘッドを操るのにもベストなチョイスだったと思う。もちろん細身で繊細なブランク全体に施されたアラミドレインフォースメントによって、粘り、魚を浮かせる力は折り紙付き。ビッグフィッシュをライトリグで仕留めるために、ライン、リールのサイズ、ジグヘッドのフックサイズなど全てが不安のないバランスセッティングであったと断言できる。

 

JBマスターズシリーズは第2戦が4/20~21に三重県三瀬谷ダムで開催される。

 

 

 

 

 

 

Posted by
鬼形 毅

15年余にわたり、バスロッドの開発に従事してきた経験を活かし、開発者としてはライバル関係にあった飯高博文とともにLEGIT DESIGNを設立。バスフィッシングは12歳の時に始め、以降はライフワークと呼べる存在。トーナメントは1998年に参加し始めで現在に至る。出るのも見るのも楽しい。