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トーナメント / 2015年10月08日
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無念の3位。JBマスターズ最終戦野尻湖を振り返る。

9/26~27に長野県野尻湖にて開催されたJBマスターズシリーズ第4戦「ダイワカップ」にて、3位入賞を果たすことができた。昨年同時期に開催されたマスターズ戦では準優勝だったので、2年連続の表彰台獲得と上出来の結果と言えるのだが、実は日に日に悔しさがこみ上げる内容だった。優勝を強く意識して臨んだシリーズ最終戦を振り返る。

 

充実のプリプラクティス

9/13にJB桧原湖シリーズ最終戦で準優勝を飾り、そのまま野尻湖入り。例年以上の減水に戸惑いはあったものの、4日間のプリプラの内容は満足いくものだった。

野尻湖戦のプラで意識しているのは再現性。プラで釣れた場所、水深、釣り方、タイミングはもちろんのこと、魚探に映るベイトの映像やバイトの出方などが、試合当日にも起こりうるか否か、である。プリプラは平日に行うことが多いため、好きな場所を好きなタイミングで釣ることができる。比較的プレッシャーが低いため、バイトも得られやすい。試合本番となれば110名近くの選手が一斉に走り回り、要所要所でプレッシャーをかけまくるわけなので、当然プリプラと同じようにエリアを回ることはできないし、バンクなどは一か所目はともかく、二か所目以降は人の後を釣ることが前提となる。

ベイトフィッシュの存在も然りである。ワカサギに付くバスはサイズが良く、試合で第一に狙うべき魚ではあるが、ワカサギ自体の足が速く、今日居た場所に明日も居るとは限らない。ベイトとしては最も意識はするものの再現性としてはエビやゴリに優先順位を置くことが多い。

今年も少ないながらエビ、ゴリの反応を見つけることができ、そこでネコリグやライトキャロを投入すると毎日バスをキャッチできた。再現性という点ではワカサギに付くバスを狙うよりも確実であることは間違いなかった。

もう一つのパターンはシャッドのドラッギングである。昨年同時期の試合で僕は準優勝だったのだが、その時の優勝パターンがシャッド。中層に浮くバスを狙え、エリアやプレッシャーに左右されにくいリアクションの釣りは、季節の変わり目でターンオーバーなどネガティブな要素満点のこの時期には確かに強い。実際にプリプラで試してみると行く先々で簡単に釣れる。サイズもビッグこそ出ないものの500~800gが毎日少し試すだけで釣れるものだから、プリプラの時点では最強のパターンだったと思う。

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プリプラでのシャッドパターンは強烈だった。行く先々で簡単に釣れたし、あらゆるサイズが反応した。

 

苦悩の前日プラクティス

オフリミット明けの公式プラは正直言って苦労した。プリプラで見つけていたエビゴリパターンを試すも選手のプレシャーなのか、簡単に口を使ってくれない。岬の先端などは、スポットに到着した瞬間は魚探に好反応が映し出されていても一瞬で消える。最初の数投が重要となるわけだが、そうなるとランガンすることが条件となる。マスターズの試合中にランガンするのは至難の業でリスクが高すぎる。ではシャッドパターンはどうかというと、これもパワーダウン感は否めなく、釣れるには釣れるが勝てるとは思えなかった。

結局前日プラでは確実視出来るスポットは無く、砂間岬、水道局周辺あたりを軸に、あとはノリでシャッドかな、程度の絞り込みしかできなかった。

 

初日、トップウェイト!

初日は昼から風向きが北に変化するとの予報があったため、その時間になれば風が当たる側、国際村や砂間方面を狙おうと考えていたが、ランチング後、会場に向かう時にすでに北風が吹き始めていた。この時期の北風は僕にとってボーナスみたいなもので、釣れるスポットが一気に増える印象がある。フライト順にもよるが、北風の当たる砂間のブレイクを本命とし、入れなかったら同じく風が当たる面をシャッドで流すことにしようと決めていた。

フライトは第1。砂間のブレイクに向かうと先行者1名のため、少し離れたスポットに入る。しばらくして先行者が移動したので狙いのスポットに入ることができた。本来なら朝イチに居付きのバスが食ってくるはず。しかしそれが食ってこなかったことで先行者は見切ったのかもしれないが、結局2日間、このスポットからすべてのバスをキャッチすることになった。

我慢の時間が途切れて強烈なバイトがあったのは9時頃。しかしサイズは期待に反してジャストキーパー(250g?)。少し不安になるが、ほどなくキャッチした2匹目は800gのナイスサイズ。しかしここで1匹目が原因不明のトラブルで弱ってしまい、ライブウェル内で1時間介抱するも弱っていくので泣く泣くリリース(なぜか元気に泳いで行ったけど・・・)。しかし、しばしの沈黙の後に短時間で連発したのが900gとキロフィッシュ。終了間際にもジャストキーパー(300g?)をキャッチして4匹で初日を終えた。

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ウェイトは2994g/4匹でトップウェイトをマーク。予想以上にタフな試合となり、半数近くがノーフィッシュ。リミットメイクはわずかに1人だった。

 

大苦戦の2日目。

2日目は朝から北風。初日トップだったので狙いのスポットにもすんなり入ることができた。状況的には前日よりも良化する可能性もあり、正直言ってこの時点ではかなりの確率で勝てると思っていた。

しかし自分で掛け続けたプレッシャーのせいなのか、バイトが遠い。9時を過ぎたころにようやく捉えたバイトは500g程度。そこからひたすら我慢の時が過ぎ、移動も考え始めた11時半ごろ。ロングキャストしたキャロライナリグのシンカーがなかなか着底しない。あわてて全開でラインスラックを巻き取ってアワセるも、数秒ドラグが鳴ってテンションが抜けてしまった。

向かい風が強めに吹いているため、キャストしてからのラインスラックが多めに出ており、フォールで食ってきたバスのバイトを感じ取るのが遅れてしまった。試合展開から考えれば今日3匹ウェインすれば優勝はほぼ確実だと感じていたので、残り時間を考えるとこのミスは強烈に痛かった。優勝を逃してしまったな、と感じた瞬間だったとも言える。

気を取り直してキャストを再開、12時直前に捉えた明確なバイトはしっかりとフッキングに成功。重々しいファイトの後にキャッチに成功したのはキロフィッシュ!2匹の合計は約1500g。初日2000gだと8位のウェイトだったので、おそらくあと1匹そこそこサイズをキャッチして2000gを超えれば優勝が確実になる。先ほどのミスで優勝を逃したと思っていたが、残り1時間を切って再び可能性が出てきた!

ここでリグり直すときに、手が震えてることに気付いた。なかなかフックのアイにラインが通らなかったのは最近出始めた老眼のせいだけではない。

「あと1匹釣れば優勝だ。」

長年トーナメント続けてきたので、スタート前の高揚感とか、ゾーンに入っているときの集中力とか、自分の中でハイになる感覚は知っている。JB桧原湖戦での優勝も経験している。トーナメントの緊張感は十分理解しているつもりだったが・・・。

「落ち着け!」

声に出して自分に言い聞かせる。魂が揺さぶられるような興奮は仕事や普段の生活では決して味わうことのできないもの。この感覚こそがトーナメントの醍醐味なのだ。

優勝を期して最後まで集中力を切らすことなくキャストを続けたがその後バスをキャッチすることは出来なかった。帰着前に優勝を逃したことの確信だけはあったのでウェイン後は特に緊張することもなかった。

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キロ、500gの2匹で終了。マイナス100gのペナ(死魚判定でおなかを見せていたため。その後ケアしてリリース)で1474gで単日12位。やり切ったけど勝ち切れなかった。

無念の3位。しかし得たものは大きい。

結果は3位。2日目の1匹が死魚扱いとなり100gのペナルティとなったが、それが無くても2位どまり。やはり優勝にはあと1匹足りなかった。初日1位、スポットのポテンシャル、周囲の選手の動き、風向きなどを考えると、今回ほど優勝への条件が揃うのも珍しかったと思う。 優勝した選手が素晴らしかったのは言うまでもないが、勝ち切れなかったという思いが強い。さすがに帰りの車の中では少し涙も出た(苦笑)。

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無念の3位。表彰台5名のうち、3名が昨年も表彰台に立っていた。釣り方もエリアも違うが何かキモがあるのだろう。

レジットデザイン起業以降、昨年マスターズ最終戦(野尻湖)で準優勝、今年のマスターズ初戦(亀山ダム)で6位、JB桧原湖シリーズ最終戦で準優勝、そして今回の3位。1年間で4回のシングルフィニッシュを決めることができた。会社の仲間の応援、そして何よりも自らが手掛けたロッドの優秀性を証明する!という強い意志が原動力となった。トーナメントは何よりもモチベーション、メンタルが重要なのだということを再確認できた。

そして今回の入賞はスモールマウスのキャロ用として自信を持って世に送り出したワイルドサイド・WSS-ST65Lの実力を再確認することにもなった。今シーズンJB桧原湖シリーズ4試合、マスターズ最終戦とスモールマウス戦5試合で一度もデッキから外すことは無かった。0.9gという超軽量から今回のように5gという重めのシンカーまでを背負える適応力。マスバリもオフセットフックもフッキングさせるパワー。繊細さを持ちつつも、ボトムにシンカーがスタックしすぎない適度な張りを併せ持つ絶妙なソリッドティップ。ライトラインをかばい、それでいてバスをしっかりリフトする粘りのあるブランクを可能にするアラミド繊維と高弾性カーボンの融合。今回の試合の釣り方とロッドの特性は動画でも解説しているので是非ご覧になっていただきたい。

 

年間成績は7位。

マスターズシリーズは全4戦が終了し、年間成績は7位。目標としていたトップ5入りは果たせなかったが、過去最高の成績を残すことができた。今シーズンのレビューは改めて行いたいと思う。

 

Tackle Data

ロッド:ワイルドサイド WSS-ST65L (レジットデザイン)

リール:ステラ2500S (シマノ)

ライン:シューターFCスナイパー2.5lb (サンライン)

リーダー:トルネードVハード0.8号 (サンライン)

スイベル:ダブルクレン22号 (オーナー)

フック:インフィニホビット (リューギ)

ワーム:ECOカットテールのヘッド部のみ(Gary)

リグ:ライトキャロライナリグ 5g

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ロッドはWSS-ST65L。ドラグ性能の信頼性が高いリールに信頼のラインと組み合わせることで自信をもって使い続けることができる。

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ワームは昨年同様、カットテールの頭だけ(苦笑)。色も適当だし切り方も適当。スカート挿したりの小細工も無し。

 

Posted by
鬼形 毅

15年余にわたり、バスロッドの開発に従事してきた経験を活かし、開発者としてはライバル関係にあった飯高博文とともにLEGIT DESIGNを設立。バスフィッシングは12歳の時に始め、以降はライフワークと呼べる存在。トーナメントは1998年に参加し始めで現在に至る。出るのも見るのも楽しい。