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開発日誌 / 2016年03月31日
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4インチの違い

すでに春のプリスポーンバス狙いが盛り上がってる季節がやってきましたが、レジットデザインとしては、名古屋キープキャストを経て各ショップさんへのイベントなど、それぞれが忙しくしております。

今期のレジットデザインがリリースする新製品は現段階で9機種。それらには明確なコンセプトが存在します。

 

フロッグロッドに新解釈を持ち込んだ、フロッグロッドスペシャル2本。

琵琶湖プロガイドが求める、今の琵琶湖に不可欠な琵琶湖モデル2本。

長さを変えると釣りが変わる、ショートレングスコンセプト5本。

 

今回はその中でもショートレングスコンセプトの文字通り「長さ」に関するお話です。

 

 ショートレングスは選択肢の一つ

ショートレングスのロッドについては2月発売のBasserさんにも取り上げていただきましたが、現在のバスロッドのメインストリームであるロングロッド化(バサーさんの記事によると平均して6’7”強だとか)、もっと言えば、ショートロッドの選択肢の少なさ、メリットへの理解のなさに対するレジットデザインとしてのアンチテーゼとも言える製品です。

ワイルドサイドにショートレングスコンセプトとして5機種を追加します。そのスペックは以下の通りです。

 

ベイトキャスティングモデル

WSC62ML

WSC63M

WSC63MH

スピニングモデル

WSS-ST59UL(ソリッドティップ)

WSS59UL+

Img26181

ショートレングスコンセプト5機種。5フィート9インチのスピニング2本、6フィート2インチ、3インチのベイトで3本。いずれも最近の主流と比べると短い。ロッドの長さは操作性、感度などに大きく関係する。ロッドの長さの多様性はアングラー側にとってメリットになると確信できる。

 

6’5”以下のベイトロッド、6’0”より短いスピニングロッドは市場的には極めて少なく、多くのアングラーにとっても未知の領域なのかもしれません。しかし、短いが故のメリットは確実に存在しますし、私自身その恩恵を享受してきたので、自信を持って世に問うことができるコンセプトでもあります。

 

1フィート=12インチ

スピニングの2本に関しては5’9”と6’0”を切る短さで最近のトレンドとしては圧倒的に短い設定です。圧倒的に、と強調したのは、このロッドを発表した際に「6’0”から1インチしか違わないのに差はありますかね?」という質問を何人かの方から頂いたからです。

ここで確認しておきたいのはフィートやインチの表記は10進法ではなく12進法であるということです。

1インチ=2.54cm

1フィート=30.48cm=12インチ

ってことね。つまりは6’0”のロッドと5’9”のロッドでは3インチの差があるってことです。1インチ違いではありませんのでお間違いのないように!

ワイルドサイドの既存モデルには6’1”レングスが3機種ラインナップされています。その中でもWSS-ST61UL(ソリッドティップ)とWSS61UL(チューブラー)の2本は、今回ショートレングスに追加したスピニング2機種と似通っているように見えがちです。しかし、6’1”と5’9”ではその差は4インチ(約10.16㎝)もあるのです。

 

4インチの差。

4インチはロッドにおいて大きな差と言えます。例えばワイルドサイドのベイトロッドラインナップには同じミディアムアクション設定にWSC66M、WSC610M、WSC72M(2016年モデル)の3本が存在します。6’10”は人気のレングスですが、それよりもワンランク短いスペックとなると6’6”になります。そしてワンランク長いスペックは7’2”。いずれも6’10”との差は4インチになります。

そしてこれらの3本は同じM(ミディアム)アクションであっても、その使用感、用途、設計や開発コンセプトが明確に違うのです。4インチ違えばロッドの個性は明確に差が出るのは間違いないのです。

4インチの違い。ワイルドサイドの既存モデル15機種と追加モデル9機種のスペックを4インチ差で見ていくと・・・。

WSC62MLとWSC66ML。

WSC66MとWSC610MとWSC72M。

WSC610MHとWSC72MH。

WSS61LとWSS-ST65LとWSS69L+。

WSS-ST59ULとWSS-ST61UL。

これは決して意識したわけではないにもかかわらず、4インチ刻みにラインナップが組まれていることがわかります。

 

長さの違いはコンセプトの違い。

ロッドの長さは操作性、キャスト性能、使うルアーやリグ、想定されるフィールドなど求められる要素に基づいて決定されます。かつては6’0”、6’6”、7’0”と紋切型な設定が主流でしたが、現在は長めのロッドが主流であり、細かく刻んでいくのも珍しくはありません。ワイルドサイドのスペック決定においても長さの基準は特になく、上記のような4インチ刻みになるのは偶然というか、結果としてそうなった、ということになります。

 

DSC_1021

スモールマウスを狙うライトリグにおいて、操作性の向上はそのまま釣果の向上につながると言ってもいいと思う。ロッドの長さを替えるだけで釣りのクオリティが変わる。

ワイルドサイドのショートレングスコンセプトだけではなく、上記のスペックも持ち比べてもらえれば、ロッドの長さの違いというものを明確に把握できると思います。そしてショートレングスが持ちえるメリット、ロングロッドしか成しえない釣り方が見えてくるでしょう。自分が良く行くフィールドやそのロッドを使う状況を想像してみてください。どの長さのロッドが最も使いやすいか、今まで苦労していたことが快適に出来るようになるか、あるいはできなかったことができるようになるか、ロッドの長さから考えてみると答えが見つかるかもしれません。

4インチはロッドのコンセプト、用途、そのものに影響を及ぼす長さなのです。

 

 

Posted by
鬼形 毅

15年余にわたり、バスロッドの開発に従事してきた経験を活かし、開発者としてはライバル関係にあった飯高博文とともにLEGIT DESIGNを設立。バスフィッシングは12歳の時に始め、以降はライフワークと呼べる存在。トーナメントは1998年に参加し始めで現在に至る。出るのも見るのも楽しい。