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開発日誌 / 2016年01月05日
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新製品その2・ショートロッド各機種紹介

各機種の紹介をする前に、個人的にこれは短い方が使いやすいだろう、と確信している状況を挙げておきます。

レンタルボート(エレキ船等)での釣り

一部にフルサイズのバスボートレンタルもありますが、ここでは亀山湖や牛久沼など関東フィールドでスタンダードな12~13ft程度のエレキオンリー、あるいは小馬力エンジン艇(免許不要艇含む)、12ft程度のアルミボートなどを指します。

いうまでもなく、フルサイズのバスボートに比べると船内のスペースが大きくないため、ロングロッドは積んでおくだけでも一苦労なことがあります。物理的に長さが短いということは、優れた収納性に直結するので、狭いボートを有効に快適に使うことができます。ロッド同士が絡まって目的のロッドをすぐにピックアップできなかったり、ブッシュに引っかかったり、といった釣りリズムに影響する不安定要素を減らすことができます。

また、最近ではレンタルボートのデッキチューンが普及しているとはいえ、必ずしもベストな状態のフロントデッキを用意できるとは限りません。たとえエレキをショートカットして、フラットデッキを用意しても、船のサイズは大きくなりません。サイドハンド、バックハンド、ピッチングなどあらゆるアングルでアプローチをしたいとなれば、ロッドが短い方がより使いやすいのは間違いのないところです。

 

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最近ではシャフトカット、ショートマウント加工、フラット&ハイデッキ、ペダルリセスなどレンタルボートの装備も普及しつつあるが、それでもバスボートのようなデッキの広さは望むべくもない。要はレンタルボートにはレンタルボート用のセッティングがあるべきなのだ。

 リザーバーの釣り

リザーバーと言っても池原ダムや早明浦ダムのような大規模リザーバーよりも、亀山湖や相模湖、七色ダムや三瀬谷ダムのような中規模で水位が比較的安定していて、常にオーバーハングやレイダウンがあり、アプローチに精度が要求されるフィールドで短いロッドが有効になる場面が多いと思います。昨年にはマスターズで初の亀山戦が開催された(残念ながら今年は無い)ので、プラクティスのために釣り込んでいきましたが、やればやるほど短いロッドが欲しくなる、が正直な感想です。シャローカバー撃ちにはWSC610MHをメインに使用していましたが、せっかくキャストが決まったと思っても、ティップを上にあげた瞬間にオーバーハングしている木の枝に絡む、なんてことが頻繁に起こり、ストレスだった記憶があります。

またリザーバーは総じてネガカリが多いフィールドです。岸に向かってキャストすることが多く、そうなるとダウンヒルでリグを操作することになります。その際に、短いが故の高い操作性と、優れた感度が細かくリグを操作できるようになり、ネガカリを紙一重でかわし、結果として釣果につなげる働きをしてくれるのです。

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このようなオーバーハングの下のさらに奥を撃つことも多々あるのがリザーバーの釣り。上手くアプローチするには操作性の高いロッドが欲しい。トラブルを処理するにも短い方がラク。

スモールマウスバスの釣り

これは前回のエントリーでも書いた通り、ライトリグやラバージグを繊細かつ高精度に操る必要があるスモールマウスバスの釣りにおいて、タックルバランスは極めて重要です。ネコリグやダウンショットを細かく刻む場合、6’4”のフィネススピニングロッドと、5’9”のスピニングで操るのではティップの振れ幅は大きな差があります。フットボールジグなどはかつては6’0”アンダーのロッドが多用されたものでしたが、最近は少しづつ長くなる傾向にありました。しかし、ジグを「トントントン」とリズミカルかつネガカリをかわしながら操作するには、短いロッドはやはり使いやすいのです。あとは曲りしろやその他のルアーへの汎用性を追求した結果、6’2”~6’3”に落ち着きました。このレングスをショートと定義するかは意見の分かれるところではあると思いますが、雑誌の人気投票では6’10”が上位を独占しているし、過去の経験から言っても、6’6”を下回る長さのロッドは極端に売れる本数が少なくなります。つまり一般的には6’3”程度では短い、と認識しているということでしょう。なので、今回我々がリリースするショートレングスコンセプトのラインナップは十分ショートロッドであると言えるでしょう。

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スモールの釣りは得意な方なので、テストも楽しみながら十分に。ネコリグ、ダウンショット、フットボールなどの操作性は確実に上がる。

それでは、各アイテムの紹介をしましょう。

WSS-ST59UL  5’9″   “Solid Tip Model”    0.5 – 5g. Lure  1.5 – 4lb.  Line

290mmの30tカーボンソリッドティップを5’9”というショートレングスにインストール。全体的な短さからくる圧倒的な操作性に、ソリッドならではの食わせの追従性が魅力のロッドです。チューブラー部分にはナノテクノロジーカーボンを含む数種のカーボンを使い分け、アラミド繊維シートによる補強を加えることで、軽く、強く、トルクフルでありながら繊細さが際立つ超フィネスアプローチ専用ロッドとして仕上げました。ブランクのパワーを余すところなく引き出すガイドセッティングは、感度と操作性の向上はもちろん、必要十分な飛距離で軽量リグとライトラインの組み合わせを運びます。リザーバーや対スモールマウスバスで繊細さの極み、食わせのライトリグを操るとき、異次元の扉が開くロッドとなるでしょう。

 

WSS 59 UL+   5’9″    0.9 – 5g.  Lure   2 – 5lb.  Line

5’9”レングスのもたらす恩恵、それは圧倒的な操作性と感度。ワイルドサイドのショートレングスコンセプトの象徴的存在とも言えるロッド、それがWSS59UL+です。ナノテクノロジーカーボンを使用したチューブラーブランクが生み出す軽さと物理的な短さは、操作性と感度の向上に直結。張りのあるUL+という絶妙な味付けは超軽量リグの挙動をアングラーにしっかりと伝える感度と、使い手の意思をリグに伝える高い操作性の源となっています。ディープウォーターに軽量ネコリグをダウンヒルに落としていくような、アングラーに技術が要求される場面でこそ、リグの状態、ボトムの形状や硬さの把握、ラインテンションなどすべてを感知、コントロールすることが可能なるロッドです。指先にラインがつながっているかのような感覚すら覚えるこのロッドが、本当の繊細さ、本当のフィネスアプローチの神髄を教えてくれるでしょう。

 

WSC 62 ML    6’2″        3.5 – 14g.  Lure        7 – 14lb.  Line

しなやかでいながら筋肉がごとく漲るパワー。アラミド繊維シートによる補強と、ナノテクノロジーカーボンに加え弾性の異なるカーボンをブレンドしたブランクは、6’2”というショートレングスにもかかわらず、ルアーのウェイトをしっかりと全体に乗せ、正確なキャスティングを可能にします。オーバーハングの下や入り組んだカバーへのあらゆるアングルからのアプローチ、ジャーク、トゥィッチなどの操作性の高さはショートレングスのメリットを最大限体感できるでしょう。タイニー~レギュラーサイズのシャロークランク、110mmクラスのジャークベイト、トップウォーターなどのハードベイトへの適性はもちろん、ノーシンカーリグやネコリグ、ライトテキサスなどベイトフィネスの領域をもカバーする汎用性の高さも魅力のロッドです。

 

WSC 63 M     6’3″        5 – 18g.  Lure        8 – 16lb.  Line

テクニカルベイトとも呼ぶべき、操作性、軽さ、感度などショートロッドのメリットを存分に体感できる1本。クセのないスムースなベンドカーブを描くブランクは、ルアーの重みをしっかりと受け止め、高精度のアプローチを可能にします。テキサスリグ、ライトウェイトジグなどカバーへのピッチング、操作性と感度を求められるフットボールジグなどのジグ・ワーム系から、シャローのスピナーベイト、大型ジャークベイトなどのハードベイトに対応する汎用性を6’3”のブランクに詰め込みました。計算されたリアグリップの長さやガイドセッティング、その全てがショートレングスのバーサタイルロッドのポテンシャルを引き出す要素なのです。レンタルボートユーザーなら常備しておきたいロッドとなるでしょう。

 

WSC 63 MH     6’3″        5 – 21g.  Lure        10 – 20lb.  Line

6’3”のショートレングスロッドのみが持ちえる圧倒的な操作性と感度の高さ。オーバーハングの奥を撃つ、複雑なブッシュやレイダウンを高精度で狙う場合に、サイドハンド、バックハンドなどあらゆるアングルからのキャスト、スキッピングを決める投げやすさを実現するスムースなベンドカーブ。取り回しの良いレングスとの相乗効果でボートのエレキや頭上の障害物を気にすることなくカバー撃ちが可能になります。ラバージグ、テキサスリグはもちろんのこと、1/2oz.クラスのスピナーベイトやチャターベイトなどハードベイトにも対応する汎用性の高さを持っています。まさに自らの腕の延長として手返し良く、高精度で撃つ、投げる、誘う、掛ける、攻撃的重量級ロッドです。

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WSC62MLに2.7gスモラバで桟橋の中を撃ってキャッチ。シャロクラやミノーからベイトフィネス的使い方までをカバーする。

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鬼形 毅

15年余にわたり、バスロッドの開発に従事してきた経験を活かし、開発者としてはライバル関係にあった飯高博文とともにLEGIT DESIGNを設立。バスフィッシングは12歳の時に始め、以降はライフワークと呼べる存在。トーナメントは1998年に参加し始めで現在に至る。出るのも見るのも楽しい。